結婚相談所開業失敗談その2 売上ばかり考えて退会者続出

目次

結婚相談所開業失敗談

結婚相談所を開業したはいいものの、上手くいかずに廃業する結婚相談所はもちろんあります。この記事では、そんな失敗談の紹介と失敗の原因を解説いたします。

今回は、売上ばかり考えた運営で、お客様がどんどん離れていった方のお話です。

安定して稼ぐために結婚相談所を開業

今回の主人公は、50代前半の男性の高橋さん(仮名)です。高橋さんは、妻と二人暮らしで、子供はすでに自立しています。定年が近づいてきており、なにか定年後もできることでお金を稼げないかと高橋さんは考えていました。

そういったことを知り合いに話していたら、結婚相談所を運営している知り合いの加藤(加盟)さんから、結婚相談所を勧められました。高橋さんは、加藤さんの話を聞いたり少し調べて、自分でもやっていけると思い、結婚相談所の開業を決めました。自宅でできて、定年までの間は本業が休みの土日をメインに運営しようと考えました。

結婚相談所連盟に加盟し、必要な講習や加藤さんからのアドバイスも受け、いざ結婚相談所Tを開業しました。

徐々にお客様のことを考えなくなってしまう

高橋さんは、最初はやる気があり、加藤さんからのアドバイスや連盟のサポートを素直に従い、自分でもブログやパーティーを行うなどして、徐々に会員数を増やしました。会員のサポートもしっかり行い、相談所Tの会員はマッチングや交際に進みました。それに従い、売上も伸びていきました。

開業から半年ほど経って、高橋さんは相談所の運営にすっかり慣れ、余裕がでてきました。高橋さんは相談所Tの売上をより伸ばそうと、以下のようなことを始めてしまいました。

  • 会員数を増やすため、相談所Tの見込み顧客に半ば強引な勧誘をする
  • 本当は会員に合っていないと思うお相手でも紹介して、会員には強く勧めてお見合いや交際させようとする
  • 成婚料を手にするために、交際状態の会員に、とにかく早く決断することを求める
  • 新規入会者獲得に注力するため、会員との面談を減らす

サポートが足りずお客様の不満や不安が募る

売上増加をとにかく考えていた高橋さん、しかし、その言動に会員の不満や不安は溜まっていきました。それもそのはず、会員は真剣に結婚したいから、高いお金を払って結婚相談所に入会しています。それなのに紹介される人は希望と全然異なったり、そう思っていても強く相手と会うことや交際を勧められたら、「なんでこんな人を紹介するの?この人は私のことを親身に考えてくれていないの?」といった思いが出てきます。

また、高橋さんは、効率重視で毎月行っていた面談を2ヶ月に1回にしたり、会員からの相談を深く考えずに返信するようになったため、会員1人あたりに対するサポート時間は減っていきました。その結果、高橋さんは会員が求めるお相手の条件や本音がよくわからなくなってしまっていました。しかし、そのことに高橋さんは気づいていませんでした。

こうして、会員は高橋さんを信頼しなくなっていきました。

1名あたりに対するサポート時間が減った内容も入れてほしいです。会員さんが求めるお相手条件や本音がわからなくなってしまった。

もともと月何回(もしくは何時間)やっていたのが、何回になってしまったのかなどイメージが湧きやすい形で記載

会員数が減り、相談所の評判も落ちていく

こうなると、もう会員は減っていくだけです。徐々に相談所Tの会員は減っていきます。会員が退会し始めた最初は、高橋さんは退会理由を聞いたり引き止めていました。しかし、正直に退会理由を話してくれた会員がいても、高橋さんはそれを聞いて「結婚させるためにやっているのに、なぜそれが不満なんだ」と、自分本位に考えてしまいます。

こうして退会者が増えていきましたが、高橋さんは集客は得意だったため、相談所Tは出入りが激しいながらもなんとかやっていけていました。

開業から10ヶ月ほど経ったある日、知り合いの加藤さんに呼び出されて、相談所Tの評判が相談所内で悪いことを聞かされました。会員と会わない人をお見合いや交際に勧めて、交際に進めなかったりすぐに交際終了してしまったりなど、無理矢理に近い運営が原因でした。「相談所Tの会員とお見合いや交際しても無駄」と。。。

運営を改めるが、最後まで自分本位の結果廃業

高橋さんは、「これはマズい」と思い、半ば無理やりお見合いや交際をさせようとすることを辞め、会員と面談も増やすようにしました。しかし、結局お金のことを考えてしまい、成婚だけはなんとかしてもらおうと必死でした。

結局、会員の納得感や、会員とお相手が本当に合うかどうかなどを無視をした、とにかく成婚させるためのサポートに終止してしまいました。しかし、結局そんな向き合い方をしたサポートでは、成婚者が出ることはありませんでした。

そうして会員が定着しない運営を続け、開業から1年ほど経ったある日、加藤さんから再度呼び出されました。そこでまだ相談所Tの評判が悪いことを聞きました。

高橋さんは、成婚者を出せていないことや、加藤さんからの話もあり、このままでは売上を上げるどころか下がってしまうと確信しました。運営に疲れてきていたこともあり、廃業を決意しました。

失敗原因はなんだったのか?

以上、売上ばかり考えた運営で顧客が離れていった高橋さんのお話でした。

高橋さんが失敗した原因はなんでしょうか?

お客様のことを考えなかった

いろいろとありますが、一番は「お客様のことを考えずに自分本位で運営=売上ばかりを考えて運営してしまった」ことです。

どのサービスでもそうですが、お客様に価値を提供し、その対価としてお金を頂きます。結婚相談所の場合、お客様の最大の価値は結婚することです。結婚は人生を変える大きな出来事で、それをサポートする結婚相談所は、他のサービスよりもお客様のことを考えて行動する必要が強いと筆者は考えています。

結婚相談所のお客様へのサポートは、会員にヒアリングして夫婦像や相手に求める希望条件を明確にしたり、条件や正確をもとに会員に合った方を紹介したり、交際やプロポーズのアドバイスをするなど、会員のことを考えて行う必要があります。「面談を月に1回すればいい」「年収が高い人を紹介すればいい」といった画一的なサポートではなく、お客様一人ひとりのことを考えたサポートをぜひしていただければと思います。

高橋さんは、「結婚する」という事象だけを切り取ると、お客様と同じ目線かもしれません。しかし、実際は売上ばかり考えてしまい、顧客の幸せは考えられていませんでした。

売上は、顧客に価値を提供した後に付いてくるものです。売上が先ではありません。売上はもちろん非常に大事ですが、開業を検討されている方は、ぜひお客様に価値を提供することを強く考えていただければ幸いです。

まとめ

お客様のことを考えず、自分本位に売上ばかり考えた運営で、お客様がどんどん離れていった方のお話です。

結婚相談所は、会員に対してお客様目線のサポートが必要不可欠です。とはいえ、開業を検討している方は、未経験でサポートできるか不安な方も多いと思います。

結婚相談所連盟は、結婚相談所オーナーの運営のサポートもしています。一度無料の資料請求やお問い合わせをしてみて、各社のオーナーに対するサポートを確認してみましょう。

運営をしっかりサポートする結婚相談所連盟 マリッジデザイングループの詳細はこちら

まずは気軽にご相談ください

独立開業して
たくさんの人のご縁を作りませんか?

お問い合わせはこちら